アボリジニが4万年愛用した”秘薬”の正体 エミューという鳥のすごさを徹底解説

アボリジニが4万年愛用した”秘薬”の正体 エミューという鳥のすごさを徹底解説

マンガでわかる!今回のテーマ

エミューとそのオイルの効能を描いた漫画。アボリジニの伝統医療と科学的分析を対比。

今回は、オーストラリア生まれの不思議な鳥「エミュー」についてご紹介します。飛べないのに国鳥、8000万年を生き延びた驚異の生命力、そしてアボリジニが4万年愛用してきた「秘薬」の正体まで、エミューの魅力をたっぷりお伝えします。

「飛べない鳥」と聞くと、どこか弱々しいイメージを持つかもしれません。しかし、オーストラリアの国鳥に選ばれているのは、空を自由に飛び回る鳥ではなく、地上を駆け抜ける「エミュー」という鳥です。

エミューは約8000万年前から地球上に存在し、過酷な環境を生き延びてきた古代鳥。そしてオーストラリアの先住民アボリジニは、この鳥から採れるオイルを4万年以上も「万能薬」として愛用してきました。いったいエミューとはどんな鳥で、なぜそのオイルがこれほど重宝されてきたのでしょうか。

エミューという鳥の驚くべき生態

エミューとダチョウの比較チャート。それぞれの特徴、生息環境、能力などを項目別に解説。ダチョウとエミューのイラスト付き。エミューは、ダチョウに次いで世界で2番目に大きい鳥です。体高は160〜200cm、体重は40〜60kgにもなります。翼は退化して20cmほどしかなく、飛ぶことはできません。しかしその代わりに、時速50kmで走れる強靭な脚を持っています。餌や水を求めて1日100km以上移動することもあるというから驚きです。

興味深いのは、エミューは「前にしか進めない」という特性を持っていること。後ずさりができないのです。オーストラリア政府はこの特性を「前進あるのみ」という国家成長の象徴として捉え、国章にカンガルーと並んでエミューを描いています。

エミューが暮らすのは、寒暖差が激しく砂漠化が進むような過酷な土地です。このような厳しい環境で8000万年もの間生き延びてきた生命力は、並大抵のものではありません。動物園の飼育員によると、エミューはケガをしても翌日にはカサブタになっているほど回復力が高いそうです。

さらにユニークなのが子育ての方法。メスが産んだ卵を温めるのはオスの役目で、約2ヶ月間、飲まず食わずで抱卵を続けます。その間、体に蓄えた皮下脂肪だけを栄養源にして生き延びるのです。この皮下脂肪こそが、後に「秘薬」と呼ばれるオイルの原料になります。

アボリジニが見出した「万能薬」の歴史

先住民の儀式と現代科学の実験が描かれ、エミューとTGA証明書がある画像オーストラリアの先住民アボリジニは、4万年以上前からエミューを狩猟し、肉は食料、羽毛は防寒衣料として活用してきました。そして皮下脂肪から採れるオイルは、傷ややけど、打撲、筋肉痛、関節炎、虫さされ、皮膚炎など、あらゆる症状に効く「万能薬」として重宝されてきたのです。

伝統的な使い方は独特でした。エミューの皮を剥いで木の枝に吊るし、脂肪を集めて病人の体を包み込む。そして脂肪がオイル状に液化するまで日光に当て、肌に浸透させていたそうです。医薬品などない時代に、アボリジニは経験からエミューオイルの効能を見出していたのです。

このアボリジニの知恵が科学的に検証されたのは1980年代のこと。オーストラリア政府の支援により研究が進められ、エミューオイルはTGA(豪州治療医薬品局)から「抗炎症剤・皮膚の改善薬」として正式に医薬品認定されました。4万年の経験知が、現代科学によって裏付けられたのです。

なぜエミューオイルは肌に良いのか?

エミューオイルの成分、肌への浸透、抗炎症作用、トップアスリート愛用を示す説明画像では、エミューオイルはなぜこれほど肌に良いのでしょうか。最大の理由は、人間の皮脂に非常に近い脂肪酸組成を持っているからです。

エミューオイルには、オメガ3(α-リノレン酸)、オメガ6(リノール酸)、オメガ9(オレイン酸)がバランスよく含まれています。この比率が人間の皮脂成分とほぼ一致するため、肌への親和性が非常に高く、塗った瞬間にスッと角質層まで浸透していきます。

潤滑性の面でも優秀です。研究によると、エミューオイルは一般的なオイルやクリームと比較して約5〜7倍の潤滑性を持っているとされています。少量でもよく伸び、べたつかないのが特徴です。

また、抗炎症作用が科学的に確認されている点も見逃せません。オーストラリアではオリンピック選手がコンディショニングに使用し、日本でもプロ野球選手やJリーガーが筋肉のケアに活用しています。ロンドンマラソン前にケガをした選手がエミューオイルを使用し、その後世界記録を樹立したというエピソードも残っています。

化学合成ではなく、100%天然でこれだけのバランスを実現しているのは、8000万年という途方もない時間をかけて進化してきたエミューだからこそ。自然が生み出した「奇跡のオイル」と呼ばれる理由がここにあります。

まとめ

エミューは、飛べないという一見不利な条件を持ちながら、8000万年もの間、過酷な環境を生き延びてきた驚異の鳥です。その生命力の源である皮下脂肪から採れるオイルは、アボリジニによって4万年以上愛用され、現代では科学的にも効果が証明されています。

人間の皮脂に近い成分構成、高い浸透力、優れた保湿性、そして抗炎症作用。これらすべてが化学的に調合されたものではなく、自然の中で育まれたものだという点が、自然派・オーガニック志向の方には特に魅力的ではないでしょうか。

古代から現代まで、人々の肌を守り続けてきたエミューオイル。興味を持った方は、ぜひ一度その効果を体感してみてください。

アボリジニが4万年愛用した”秘薬”の正体 エミューという鳥のすごさを徹底解説
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
この記事を書いた人
東京農大発株式会社バイオインダストリー
東京農大発株式会社バイオインダストリー

東京農業大学の研究・実学を基盤に、エミューオイルを活用したスキンケア開発と
バイオインダストリー(生物産業)に関する情報発信を行っています。

大学発ベンチャーとして、エミューという生物資源の研究・飼育・加工・商品化に取り組み、人の皮脂に近い脂肪酸組成をもつエミューオイルの特性を活かしたスキンケアを展開しています。

本ブログでは、
・エミューオイルとは何か
・エミュースキンケアの特長・使い方・考え方
・敏感肌・乾燥肌を考慮したスキンケア設計
・地域資源を活かした化粧品開発と地域活性化
といったテーマを中心に、研究と実践の両面から解説しています。
エミュースキンケアを通じて、
「自然由来でありながら理にかなったスキンケアとは何か」
「研究に基づいた化粧品開発とは何か」
を分かりやすく伝えることを目的としています。